土佐丸日記


アッパースゥイングの謎

開会式が終わったあと、キャプテンたちはまたランニングしながら芦田旅館に帰った。あたしはさすがにそれについていくわけにはいかないので(というか、ついていけないよ、とてもじゃないけど)第一試合の明訓高校の試合を見てから帰ろうと思った。
でも、つまんないの。
始球式は前代未聞なことが起きて面白かったんだけどね。だって、明訓高校のあの岩鬼って変な奴が、始球式のボールを打ってホームランにしてしまったんだもん。うそみたい。恥ずかしい〜。あたしみたいな素人だって、始球式は空振りするものだって知っているのに。
でもそのあと、試合が始まったら全然打てなくって、相手の通天閣高校も明訓の里中投手を打てなくて、0点ばっかりでつまらないの。
だから、途中で芦田旅館に帰ってしまった。
帰ったらうちの連中、思い思いにくつろいでいる。TVで明訓の試合を見ている人もいたけど。
ひょい、とTVをのぞいたらいつのまにか7回に明訓が1点を取っていた。いやだ、一番肝腎なところを見逃してしまったのね。
で、最終回の通天閣の攻撃。
先輩たちは明訓の里中投手について「よくここまでもったな。あのチビ。」とか言っている。わっるーい!表ですでに明訓の選手が帰ってくるのを待っている女生徒たちに聞かれたらボコボコにされるんだから。
「通天閣の4番の坂田がアッパーアッパーのゴルフスゥイングをしているようじゃだめだ。」と言う人もいた。確かに、4番打者なのに変なスゥイングをしていて全然打てないだよね。普通4番って一番打撃のいい人がなるのよね?坂田くんは投手だけど打撃もいいから4番にいるんじゃないんだろうか?うちの土佐丸もキャプテンが投手で4番を打っているんだけどさ。
すると、今まで中庭で嵐とじゃれあっていたキャプテンが、いつのまにか縁側からTVを見ていて、坂田くんのスゥイングを馬鹿にしている先輩たちに「そうかな?」といってにやりとした。
うっそ。キャプテンのこの雰囲気だと、坂田くんのこのスゥイングに何か重大な意味がありそうじゃない?
そしたらやっぱりそうだった!
最終回。坂田くんはボールをとんでもなく高く打ち上げて落ちてくるまでの間にホームインしてしまったのだ。しかも、高くあがった打球は落ちてくる間に変則的な動きをして、明訓の内野手はそれを落としてしまった。このランニングホームラン、名づけて「通天閣打法」というのだそうだ。こんな攻撃あり?
あたしはあきれてしまった。
でも、なんでキャプテンはそんなことを知っていたんだろう?やはり敵情視察していたのかな?
試合は延長戦にもつれ込んだけど、結局明訓が勝った。
さぁ、これでまた彼らが帰ってくるころには表がきゃーきゃーと騒がしくなることだろう。
今のうちに開会式リポートを録音しておかなくっちゃ。


なるとメモ

原作ではTVを見ている土佐丸の選手が、嵐の訓練をしている小次郎にいちいち報告してました。で、いちいち報告しなくてもいい、関係ないこった、と言っていた小次郎ですが、山田の打席のときにはいつのまにか注目していました。やっぱりこの時から山田をライバル視していたのでは・・・?
アニメでは坂田三吉の通天閣打法のことを知っているようなそぶりでしたが・・・。いったいいつ知ったんだろう?


次回予告
いぬこ: さぁ、いよいよ土佐丸高校の登場です!
岩鬼: ふん、はよう行って負けて帰ってこい。
いぬこ: やな人ね〜(岩鬼を睨み付ける)
出掛けに明訓の里中くんがキャプテンにタオルを貸してくれようとしたの。
これを持ってベンチに入ると必ず勝ってきた縁起のいいタオルなんですって。
小次郎: 縁起をかついで助けを求めるほど俺の腕は腐っちゃいねぇよ。
いぬこ: いやん(はあと)キャプテン、かっこいい〜!
岩鬼: 負けて吠えづらかくなよ
いぬこ: キャプテンが負けるわけないじゃありませんか。・・・・って、でもあたし、うちのチームが試合しているとこ初めて見たんだけど、よくまぁこれまで勝ってこれたわねぇ。
里中: これが鳴門の牙の実力か・・・?
山田: いや里中。これは土佐丸の余裕だよ。
いぬこ: そうなの?こんなにハラハラドキドキする試合は初めて!心臓に悪いわ〜。

次回の「土佐丸日記」は「見たか驚異のキャッチボール投法

キャプテーン!がんばってぇ〜

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